適性があるかチェックしよう
向いているかどうかを確認しよう
適性がある人
障害者施設の仕事に向いているのは、冷静な判断力を有している人です。介護の現場では予期せぬ事態が発生することが多々あります。そういった場面でも落ち着いて適切に対応できる人は適性があるといえるでしょう。特に、知的障害を持つ人は様々な要因から突発的な行動をすることが多く、その際には介護士が冷静に対処しなければなりません。それに伴い、障害に対する深い理解や知識も必要になります。障害の種類は多岐に渡り、それぞれに応じた適切な対応が求められます。例えば、聴覚障害を持つ人とのコミュニケーションでは触覚を利用して相手の注意を引くといった工夫が必要になります。利用者がパニック状態になった時も、障害に関する適切な知識を有していれば落ち着いて対処できます。
また、相手の気持ちや悩みに共感できる人も、障害者施設の仕事に向いています。介護士にとって大切なのは利用者1人ひとりに寄り添い感情を理解する姿勢です。障害者施設の場合は自分の言葉で感情を伝えることが苦手な利用者も多いので、表情や仕草などから気持ちを読み取る必要があります。利用者の心情を理解し、適切なケアを提供することでより豊かな生活を送ることができます。そのためには、優れたコミュニケーションスキルを有していなければなりません。双方にとってストレスのない関係を築くためにも、相手の気持ちに共感する姿勢が求められます。
適性がない人
障害者施設の仕事に向いていないのは、自分の考えを優先して行動する人です。福祉は個人の力で成り立つものではなく、組織全体で協力していかなければなりません。そのためには、互いに理解し合う姿勢が必要です。自分の考えや意見を押し通すような姿勢でいると、組織のバランスが崩れて業務が滞ってしまいます。会議で決まった方針を無視し、独自の判断で行動した結果、大きな事故や混乱を招く恐れもあります。また、自分の価値観を相手に強く押し付ける傾向がある人も、障害者施設の仕事には向いていないでしょう。自分の価値観を大事にしすぎると、利用者本位の支援を行うことが難しくなります。感情を言葉で表現することが難しい利用者にとって、自分の価値観を優先する介護士の一方的な支援は大きなストレスになります。
目先のことに集中しがちな人も、障害者施設の仕事には向いていません。探求心を持つのはいいことですが、1人で全てを解決しようとするのは危険です。障害に関する問題は個人と社会の相互作用によって生じるものだという認識を持つ必要があります。